3/16/2016

ビタースイートカカオ(bitter sweet Cacao)*Vol.9 ゾンビビーチ・・☆

〜日が暮れたビーチで貝拾いをするボーイズ〜

アフンガッラに到着したのが15時過ぎだったので

あっと言う間に日が傾いてしまった。

せっかく此処まで来たので

夕食はヘリタンス・アフンガッラホテルで食べる事にした。

4年前、ポンプでくみ上げている水も

停電により止まってしまい、

夕食が作られる状態では無い時、

このヘリタンスへ何度かご飯を食べに来た。

その時はみんな、お風呂も入れない状態で

ヨレヨレの格好でリゾートホテルへ向かった。

奇麗で豪華なリゾートホテルには

似つかわしくない感じだったけれど、

そんな事を気にする余裕は全くなかった。

当時、 ラウンジの先にあるプールは工事中だったので

ちゃんと景色を見る事が出来なかったけれど、

今では完全に修繕も終わり、

ホテルの中央からはプールと海が広がっていて

やっと全貌が把握出来た感じだ。

夕方、ちょっと早めの夕食だったので

レストランはガラガラ・・

席に付いて何を食べるのか注文する間も

ボーイズはレストランの中を走り回っていた。

スリランカでは誰もが子供に対して親切で、

レストランのボーイたちも笑いながらボーイズを

見守っている。

子供に対して不愉快な顔をする人は誰も居ない。

料理が来るまで何となくプールサイドの方を

歩きたくなった。

すると上のお兄ちゃんのルワンちゃんも付いて来て、

貝殻を拾いたい!と言い出した。

プールからビーチまで繋がっているので

そのままビーチの砂浜まで歩いていった。

必死に貝殻を探しているルワンちゃん。

『そろそろ、料理が来てるかもしれないから
戻ろうか?』

と一旦、レストランへ戻った。

そして食事をしている間に日が完全に暮れてしまった。

食事が終わり、帰ろうとすると

珍しくボーイズたちはまたビーチへ行って

貝拾いをしたい!とだだをこね出した。

『ダメダメ!もぉ、暗いから危ないよ!
駐車場へ行こう!』

と行くのを止めたが、全く言う事を聞こうとしない。

『ちょっとだったら良いですよ。
ビーチへ行きましょう・・』

と珍しく雅子さんが子供たちのリクエストに答えていた。

するとボーイズは勝ち誇ったかのように

ビーチに向かって走り出し、

薄暗い照明の下で必死に貝を探し出した。

雅子さんとリラちゃんは傍で見ていて

emyはちょっと離れて別の場所をウロウロしていた。

暗いビーチを良く見ると

何人か男が立っている。

日が暮れている上に肌の色も黒いので

真っ白い歯と目の周りしか見えていない。

そしてニヤニヤしながら近づいて来て

片言の英語で話かけて来た。

あちらにジュエリーショップがあるだの

美味しいレストランがあるなど、

早い話、客引きだ。

遠くに居る雅子さんたちを見ると

同じく男たちが話かけていた。

何か嫌な予感がして雅子さんの所へ

行こうとした瞬間、

雅子さんは子供たちの手を引いて

いきなり走り出した。

そしてemyも慌てて雅子さんたちの後について

駐車場の方へ向かった。

詳しくは聞かなかったけれど、

何か気分を害するような事を言われたようだった。
 
ビーチにたむろする不気味な男たちは

ゾンビに見えた。

普通の客引きには見えず

何かもっと深い闇を抱えているように感じた。

そして瞬時にして

この土地に住むのは何時も危険と

隣り合わせである事を悟った。

子供たちの未来を考えて日本へ帰る・・。

確かに正解かもしれない。

子供たちを育てるのに環境は大きく影響する。

不安定な状況の中、

心身共に健全な育成が出来ると思えない。

観光で数日滞在するのと住むとでは

全く気持ちの拠り所が変わって来る。

そしてこの環境の中で4年間頑張った雅子さんの

根性に改めて敬意を払った。

そして車の中、真っ暗な夜道を走らせていると

ふと、この近辺は悪魔祓いの仮面を作っている街だと

雅子さんから聞いた事を思い出した。

ビーチにたむろしていた不気味な男たちは

今思い出してもゾッとする。

〜to be next 〜

 
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