いにしえの行幸（ぎょうこう）に酔う吉野路（前編）☆

先日・奈良県・吉野に創建された『金峰山寺・蔵王堂』へ特別ご開帳のご本尊『金剛蔵王大権現』を拝観して来ました

いにしえの都・奈良県にはホント、魅力的な場所が多く点在します

『古事記』の中巻（なかつまき）に登場する吉野は

神武天皇東征の物語で、熊野国から大和国に入る通過地として登場し、

後醍醐天皇は京都を離れ、吉野に身を隠し、南の朝廷『南朝』を開きました

後にも先にもこの時代にしか存在しない南北の朝廷・・

歴史的に見ると何とも複雑な背景がありますけれど、

その時代に生まれた吉野の文化は悠久の時を越えた

ニッポンの美を感じる事が出来ます

吉野山の千本桜を始め、

『吉野神宮』『吉野水分神社（よしのみくまりじんじゃ）』
『金峰山神社』『金峰山寺・蔵王堂』・・etc

など古式ゆかしい神社仏閣が多く鎮座し、

吉野へ訪れる度に全くの一般人であるemyでさえも

天皇や貴族たちの『行幸（ぎょうこう）』を感じ

何とも優雅な気分に陥ってしまいます

※『行幸』とは天皇や貴族がお出かけする事

今回は『金剛蔵王大権現』のご開帳が主な

目的でしたけれど、始めて訪れた『吉野神宮』や

紅葉も楽しむ事が出来ました

金峰山寺へ向かう山の中腹に鎮座する『吉野神宮』
この日は生憎の天気でしたけれど、霧の中に浮かぶ幻想的な神社です

参道を上がるとひろ～～い境内が広がります
後醍醐天皇が御祭神の神宮で
明治天皇により創建されました
この神宮は京都の御所へ帰りたいと願っていた後醍醐天皇の心情を思い、
京都の方位（北向き）に建てられています

天皇系の神社の造りは兎に角広い！
近くの橿原神宮や東京の明治神宮と似た造りとなっています

雨に濡れたもみじが真っ赤に光っていました

これまたスレンダーな狛犬さん・笑
お顔がオリエンタルぽくって・・まるでエジプトからワープして来たみたいです・笑

バックのもみじの前で空を仰ぐようなお姿は素敵

拝殿の奥に鎮座する立派な本殿

拝殿から鳥居を望む・・
この先に京都があるかと思うと何故かぐっとくるものがありました

吉野と言う場所は都を離れた後醍醐天皇に対して

寂しい思いをさせないように千本桜を植えたり

『万葉集』の和歌が多く歌われていたり

している優美な文化が存在する事と

古くから山岳信仰の霊地でもあり、修験道の開祖である

役小角（えんのおづぬ）が創建した

『金峰山・蔵王堂』の凛とした修験道の空気感とが

絶妙なコラボになっています

スリランカへ行ってから何だか知らないけど仏像の魅力にも目覚めちゃって

今までもいくつか素晴らしい仏像を拝見していますが、

何か今までと違ったものが心に響いています

そして秋に特別公開している『金剛蔵王大権現』のご開帳も

足を運ばずにはいられませんでした・笑

でも考えてみたら、天川村や熊野三山・大神山神社に出羽三山と

修験道ゆかりの地は昔から好きでしたけれどね

『金峰山・蔵王堂』は春に素晴らしい吉野の千本桜を

奥千本から眺めて行き、最後に到着するお寺でした

今回、紅葉の季節に来たのは始めてでしたけれど、

山深い吉野の紅葉は想像を越えてとても美しかったです

next tomorrow・・